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【スタッフ離職率の低減-2-】

こんにちは、
日本訪問歯科サポート(株)の東です。

今日のテーマは、、、
先週に引き続き
【スタッフ離職率の低減-2-】です。

私は採用と同じくらい、いやそれ以上に
離職率の低下は大事だと考えています。
これは新規の患者様を取ることと、
既存の患者様を維持することの関係と同じと言ってもいいかもしれません。

何故なら、既存のスタッフに長く働いてもらったり、
患者様を維持する事の方がコストがかからないからです。
語弊があるといけないので補足しますが、
既存スタッフや患者様には、
「何もしなくていい」
というわけではありません。
当然、関係性を維持していくためには
コストや労力がかかります。
しかし、それを補って余りあるものがあるのです。

まず、私が事務長になってから今に至るまで、
離職率を低下させるためにどんな事を考えてきたのか?
をお話ししたいと思います。

質問ですが、
先生方はどんなスタッフにずっと居て欲しいと思いますか?
もちろん、組織が軌道に乗るまでは
スタッフの選り好みをしている場合
じゃないケースがほとんどです。
先生方も、開業されたばかりの時は、
まずは「衛生士」の資格がある事。

これが最低条件で、来てくれるだけでありがたい状態だと思います。
しかし、ここで選択を間違えると、
その後のスタッフの定着率に大きく
影響してくるのです!
「この衛生士さん、気が強そうで問題おこしそうだな・・・。」
と思いながらも、仕方がないから採用してしまう。
先生はそんなことありませんでしたか?
私はありました(笑)
問題はここからです。
医院の仕事の仕方や考え方に、
きちんとした方針や理念があれば
スタッフの行動や言動を判断する基準があるのですが、
そういった物がないと、先輩スタッフたちが自分の都合で
業務を回そうとし始めます。

そうなってくると、すべての判断基準が、
1 自分たちの為に
2 医院の為に
3 患者様の為に
となってしまいます。

私は本来、
1 患者様の為に
2 スタッフの為に
3 医院の為に
という順番であるべきと思っているのですが、

自分たち都合で考えるスタッフが増えるとこんなことが起こります。
1 急患の依頼を「予約がいっぱいで診れません」
  と勝手に受付で断り始める。
2 院長が何かを提案しても「出来ない理由」ばかり言って動かない。
3 患者様に対し思いやりのない対応をしてもなんとも思わない。
4 やる気のある新人の意見を先輩が潰す。
こういった状態が続くと、やる気のあるスタッフや
貢献しようと思っているスタッフが、やる気をなくして
やめていきます。

そうなると、本来残って欲しくないようなスタッフが
居ついてやめようとしない、
「悪い意味でのスタッフ定着率の良い医院」
が出来上がってしまうのです。
もちろん、スタッフが少なく苦しい時は
そういったスタッフをやめさせたくても
やめさせられないことも有るかと思います。
しかし、院長が望むスタッフ像にそぐわない人は
変わっていくように促し、それでも変わらない人には
やめていただくような流れを作る必要があります。

中々、院長がそれらを行っていくことは難しいと思いますが、
1人でも2人でも院長の理想とする診療や医院経営を理解してくれ
実行に移すスタッフが出てくると変わってきます。
「辞められたら業務に支障があるから注意するのをやめとこう」
と思って放置しておくのか、
「例え業務に支障が出たとしても、理念に反する行動をする
   スタッフにはやめてもらう」
という覚悟でするのか?
長期的な視点で考えると歯科医院経営においては、
大きな差になって出てくるものではないでしょうか?

そのあたりを考えていくと、離職率の低下だけでなく
サービスの向上やスタッフのやる気の向上、
そして売り上げの向上にもつながっていくと思います。

皆さんの歯科医院の
安定した成功に役立てて頂ければ幸いです!

東 洋平

【今日のまとめ】
 ・定着率向上には、居て欲しいスタッフ像の明確化!
 ・そぐわないスタッフの退職を恐れない!